今日はホーム最終戦、そして今シーズンの最終戦ということでいつもより多くの方にスタジアムに足を運んで頂いた皆さまに感謝を申し上げたいと思います。本当に感謝の気持ちしかないです。
ゲームの方は、狙い通りの立ち上がりからの先制点だったのですが、やはり追加点を取れなかったことと、あとは最後の1対1のところで剥がされて失点してしまったことが大きかったと感じています。相手の変化にこちらも対応してそこからギアを上げて最後までゴールを目指すという姿勢は出せたのではないかと思います。選手は1年間よくピッチの上で切磋琢磨してくれました。ただ結果が出ず、目標としていた「勝ち点50」と「一桁順位」を達成出来なかったという事実に自分自身がしっかりと向き合わなければいけないなと思いました。
また、今シーズンも多くのファン・サポーターの人たちの後押しに支えられてここまで戦うことが出来ましたので、改めて感謝をしたいと思います。来シーズンは新しい体制でスタートを切りますが、岩手県民の皆さまの変わらぬご声援とご支援がないと成り立たないチームだと思いますので、ぜひ来シーズン以降も応援頂けると嬉しいです。
■過去2シーズンは徐々に目標を達成してきて迎えた今シーズンだったが、3年目の難しさはあったか?
(菊池監督):1年目は急なタイミングでの監督就任で「まずやってみよう」という想いで臨みました。2年目は1年目を経て色々見えてきた中で選手も大きく変わりましたが、目標としていた「勝ち点40」を達成できました。今年もまた選手も大きく変わった中で迎えたわけですが昨年の成果をもとに自分の中でも「勝負」と位置付けて臨んだシーズンでした。惜しいゲームをモノに出来なかったことと、相手を苦しめることは出来たのですがそこから主導権を握るという部分がなかなか出来ないことが結果に繋がってしまったと思います。結果については自分自身に責任があると思いますので、向き合いながら今後に生かしていければと良いかなと思っています。
■今シーズンのターニングポイントだった試合や勝ちきれない要因はどこにあったと考えているか?
(菊池監督):今シーズンを振り返らせて頂くと、県内でも開催されましたがラグビーのW杯が国内で行なわれた影響もあって、アウェーが続いたかと思えばホームが連続したりするなど、リーグ戦のスケジュールはこれまでなかったような日程でシーズンを戦いました。夏場に中断期間が2~3週間あるはずだったのですが、雷雨の影響で中止になった試合を開催せざるを得なかったりと、チームを強化するタイミングを失ってしまったことが響いてしまったのかなと思っています。年間を通じて3ヶ月スパンで目標を立てていたのですが、最初の3ヶ月は内容・結果ともに良い試合が出来たのかなと思います。ただ、気温が高くなる夏場以降、本来であれば入念な準備をして後半戦に臨まなければいけなかったところで出来なかったりと、細かい部分ですが、それらが積み重なったことにより上手く噛み合わなかったのかなと思います。連敗を止められない時期が続いてしまいましたが、止められるチャンスはあったにも関わらず最後の一歩を寄せられなかったり、走りきれなかったりしたことにより落としてしまったゲームがずるずる続いてしまいました。シーズンを通じたマネジメントの部分で難しさを感じたシーズンでした。
■今シーズン失点が増え続けてしまったことに関する守備についてはどう評価しているか?
(菊池監督):昨シーズンからセンターバック陣は福田(友也)選手を除いて全て入れ替わった中で、開幕から10試合くらいまでは失点を抑えて守備も全体で守れていた部分もあったのですが、気温が上がるにつれてボールを相手に動かされてしまい、ちょっとしたミスが致命的な場面を作り出してしまったり、全員で強度を高めていかなくてはいけないところで剥がされてしまったりしたことにより勝てなくなってしまいました。昨シーズンの失点数を踏まえて「今年は失点を減らそう」という目標のもと臨みましたが、私自身も反省が多いシーズンでした。
■来シーズン以降のご自身のクラブへの関わり方はどうなるのか?
(菊池監督):来シーズンは秋田豊さんを監督として迎えますが、選手としても人としても素晴らしい方です。現在の鹿島アントラーズの礎を築いてきた選手の一員として経験もありますので、これまでのグルージャになかったものを与えてくれると思います。そのサポートを出来ればと思っております。
■今シーズン最も悔いが残ることは何か?
(菊池監督):今日の失点シーンもそうですが、1対1の部分、最近浸透してきた言葉で言うと「デュエル」、ドイツ語だと「ツヴァイカンプ」とか国やリーグを問わず現代サッカーで強く求められるところで、選手一人一人を鍛え上げていくことが足りなかったかなと思います。
■今シーズンを振り返ってファン・サポーターはどんな存在だったか?
(菊池監督):今シーズンも特に、アウェーまで駆けつけて応援して頂いた方々には感謝してもしきれません。ホームでも最後まで声を絶やさず、前後半合わせて90分間、アディショナルタイムも含めて我々を後押しして頂いて一緒に戦ってくれました。とても勇気付けられることが多かったのですが、それに結果で応えることが出来ない試合が多く、申し訳なく思っています。印象的だったのはホームでの熊本戦です。あれだけの雪が降って試合が出来るかどうかも危ぶまれた中で、皆さんがご自宅からマイスコップを持ってきて雪かきをして頂いたお陰で試合をすることが出来ました。今日も雪が降るんじゃないかと多くの方がご心配をして頂いたと思いますし、そういった方々の存在なくして我々の活動はないので、繰り返しになってしまいますが、本当に感謝という言葉しか出て来ません。「ここまで支えて頂いてありがとうございました。」と伝えたいです。